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なぜ生活基本語の学習を改めてやる必要があるのか? | |
日本ではこれらの語は、中学校で習いますから、日本人は全国民的に誰もが知っている と思っている単語です。しかし「知っている」のはそういう単語があることを知っているだけで その使い方は、実はほとんど「知らない」のです。なぜなら、その語を使って生活したことは ないからです。 たとえば、'give'の使い道を、みなさんはどのくらい知っていらっしゃいますか?「与える」 (あげる、くれる)という日本語を英訳するときには、'give'が確実に思い出されるでしょう。 ですから「赤ちゃんにオッパイをあげる」を'to give the breast to a baby'(赤ちゃんに胸を 差し出して与える)と英訳するのはさほど困難ではないでしょう。 ところが「赤ちゃんをお風呂に入れる」とか「赤ちゃんを産む」「赤ちゃんに病気をうつす」 「赤ちゃんの育児に夢中だ」などを英訳するときに、'give'を思いつくのは、わたしたち日本人 にはたやすくないのです。英米人なら大人でも子供でも、こうしたことを言うときに'give'を 思いつくのです。 |
語の概念を形成する因子の組み替えが必要です | |
つまり英語の'give'の使い道と、日本語の「与える」という語の使い道が重なり合って いるのは一、二箇所の交差点だけであって、あとはそれぞれ離れた別の道なのです。です からわたしたちがこれからしなければならないのは、英米の子供たちが基本語の概念を、日常 生活のなかで状況とともに理解し、自然に形成したのと同じような疑似体験を集中的にやって、 'give'をはじめとする生活基本語の概念をわたしたちの頭のなかに、新たにつくり上げる ことです。 |
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